能登半島地震の復興に願いを込めた絵本「あさいち」

予約していた絵本が届きました!


「あさいち」
え/大石可久也
かたり/輪島・朝市の人びと
福音館書店 1980年

福音館書店さん、復刊を本当にありがとうございます。

この絵本を読み終えた時、私たちは観光地としての「能登の朝市」を失ったのではないことに気付きます。

私は災害伝承・防災を描いた絵本の専門家として防災教育をおこなっていますが、ずっと感じてきたことが……。

それは、子どもたちに「その時」や「身の守り方」を伝えることと同じくらい、災害前の「そこにあった日常」や「人々の営み」を感じてもらうことが大切だということ。

その地で積み重ねてきた営みやつながり、何気ない会話、文化や風景……

災害が奪うのは建物や命だけではないと目にした時、本当の意味で災害とは何かを理解できる気がします。

こどもだけでなく、大人にとっても!

この絵本「あさいち」はまさにそれを教えてくれます。

利益は能登半島地震の義援金として日本赤十字社に寄付されるので、メディア関係の仲間のみなさま、お友達のみなさまが沢山紹介してくれるといいなあ。

そして、まもなく3月11日。

同じように災害の前の美しい景色や何気ない営みを知ることができる、とても素敵な絵本をご紹介します。

こちらの絵本は是非、311のその時から復興までを描いたもう1冊の絵本と併せて読むことをお薦めします。


「うみねこいわてのたっきゅうびん」
ぶん/関根榮一
え/横溝英一
小峰書店 1990年

「はしれさんてつ、きぼうをのせて」
ぶん/国松俊英
え/間瀬なおかた
WAVE出版 2014年

この2冊は素敵な絵と選び抜かれた文で、年齢も性別も立場も超えて共有できる絵本。

災害や防災を伝え続ける、これ以上ない存在です。

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