阪神淡路大震災が機会となった災害伝承の絵本

阪神淡路大震災から29年。

この震災を機に災害伝承の絵本創作が本格的に始まりました。

一方、当時出版された多くが絶版に……。

今も購入・図書館で読める絵本を防災絵本専門士として3冊ご紹介します。

いずれも悲しい表現があるため、年齢や状況に合わせて選んで頂けると幸いです。

①「ゆずちゃん」(ポプラ社、1995年)
作:肥田美代子、絵:石倉欣二
震災で犠牲となったゆずちゃん。
夢はふうせんやさんでした。
同級生の男の子の目を通して、震災の無情さがぐっと伝わってくる一冊です。

②「ありがとうニャアニャア」(岩崎書店、1995年)

作:高浜直子、絵:はたよしこ

激しい揺れで、倒壊した家に閉じ込められたみどりさん。

諦めかけた時、ほっぺたにあたたかいものが…ねこのニャアニャアでした。

震災の体験から生まれた一冊です。

③「地震がおきたら」(BL出版、2017年)

文:畑中弘子、絵:かなざわまゆこ

学校で避難訓練をした兄妹。その話をしたところ、お母さんがびっくりすることを……。

阪神淡路大震災を経験した母が伝える防災の物語。

出版社も製作者も神戸での被災者、命を守る方法が網羅されています。

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この他にも、阪神淡路大震災を伝承する防災絵本は沢山あります。

年齢や性別を超えてともに開くことができる絵本、ぜひ防災の観点からも手にとってみてくださいね。

写真はごく一部です。

以下の3冊組は阪神淡路大震災の伝承として本当に素晴らしい作品なのですが、絶版で手に入りにくいのが残念……。

出版元も廃業されているようです。

「震災を語り継ぐ本 全3巻」(比良出版、1999年) 

阪神・淡路大震災は心に焼き付いてますね。

実際に被災された方は避難先が遺体置き場の記憶でもう思い出せないと話してました。

忘れよう忘れようとしたせいだとか……。

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