防災絵本の展示イベント『防災100年えほんガーデン』の選書

『夏休み防災未来学校2023』(7月22日~8月26日)の展示イベント『防災100年えほんガーデン』の選書を担当させていただきました。

神戸新聞でも紹介していただきました。

100年先にも読み継がれる防災絵本を ひとぼう提唱、命を守る新たな視点に
 阪神・淡路大震災の記憶と教訓を伝える「人と防災未来センター」(神戸市中央区脇浜海岸通1)などが、絵本による語り継ぎを進めている。公募した作品の中から絵本化し、災害から命を守るために大切なことを国内外に発信する。河田恵昭センター長(77)は「親から子へ、命の大切さを読み聞かせてほしい」と願いを込める。

7月22日(土)に私が出演した防災絵本の読み聞かせ&トークイベントでは、災害を描いているけれど対局とも言える2冊を読み聞かせしました。

1冊目は、阪神淡路大震災での友人の死を真正面から描いた、日本の災害伝承絵本の祖「ゆずちゃん」。

災害を描いた絵本は、年齢や被災体験の有無など状況に応じて選書することがとても重要です。

それは子どもだけでなく大人にも言えること。

「ゆずちゃん」は震災の辛さや苦しさを、一人の男の子を通して包み隠さず伝えてくれて、涙を拭う大人も多い一冊です。

もう1冊は、東日本大震災で古い発電機が活躍する姿を描いた「たかのびょういんのでんちゃん」。

この絵本は、震災で病院が危機に直面する中、古いディーゼル発電機がみんなを救う活躍劇。

小さなお子さんも、頑張れでんちゃん!と一緒になって応援できる一冊で、優しさや温かさとともに事実を伝承してくれます。

災害伝承や防災を描いた絵本はもっと広く知られるべきと感じています。

一方で、災害を描いた絵本全てが「良書」とは言えない現実も。

背景や主義主張など、やはり偏りもあるからです。

選書の拠り所となれるよう、防災絵本専門としてこれからも情報発信していきます。

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